更新日:2026年6月4日

公開日:2026年6月4日

パンフレット制作の流れ|担当者が知っておくべき全工程を解説

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「内容を刷新するにしても、どんな内容にしたいいのかわからない」 

「デザイン会社に依頼したら、どうやって進めるの?スケジュール感もわからない…」

展示会や営業活動、採用活動など、ビジネスのあらゆる場面で活躍する「会社案内パンフレット」。しかし、普段は別の業務をこなしながら、急に『会社のパンフレットを作って』と任された担当者さまにとって、何から手をつければいいか未知の領域ですよね。Webサイトとは違い、一度印刷してしまうと後から修正が効かないため、「絶対に失敗できない」というプレッシャーを感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、初めてパンフレット制作に挑む担当者さまに向けて、企画から納品までの標準的な流れやスケジュール、構成案の考え方、デザイナーへの依頼のポイントなどを丁寧に解説します。

1. 企画から納品まで。パンフレット制作の標準的なスケジュール

パンフレット制作にかかる期間は、一般的な8ページのパンフレットの場合で「約2〜3か月」が標準です。もちろん、ページ数や掲載する内容のボリューム、撮影の有無によって前後しますが、まずはこの期間を基準に考えておくとスケジュールにゆとりが生まれます。

パンフレット制作の工程は、大きく分けると「準備」「制作」「印刷」の3つのフェーズに分かれます。それぞれの具体的な手順を追っていきましょう。

① 準備フェーズ(1か月目:企画・ヒアリング・台割作成)

まずはパンフレットの土台を作る最も重要な期間です。 制作会社やデザイナーと打ち合わせを行い、以下の内容を固めていきます。

目的とターゲットの整理誰に、何を伝えて、読んだ後にどんな行動(問い合わせなど)をしてほしいのかを明確にすることで、関係者の中で「ゴール」の認識を共有します。
デザインの方向性や仕様の決定         パンフレットのサイズ(折ったときにA4になるサイズが一般的)やページ数、紙の質感、折り方(2つ折り、3つ折りなど)を決めます。また、完成のデザインイメージもこの段階ですり合わせておきます
構成案の検討どのページにどの情報を載せるかという構成案=「設計図」を組み立てます。これにより、用意する必要のある原稿や写真のボリューム感が見えてきます

 ② 制作フェーズ(2か月目:原稿準備・デザイン・校正)

準備フェーズで整理した設計図をもとに、具体的な形にしていく工程です。

素材の準備掲載する文章(原稿)を執筆したり、使用する写真素材を用意したりします。プロのカメラマンによる社内撮影や社員へのインタビューを行う場合は、このタイミングで実施します。
デザイン提案・作成      デザイナーが最初のデザイン案(表紙や中面の一部ページ)を提案します。方向性が決まったら、全ページのレイアウトを作り込んでいきます
校正デザイナーから提出されたデザインを見て、「誤字脱字」や「情報の反映漏れ」などがないかを社内で何度も確認します。通常、このやり取りを2〜3回(初校・2校・3校)繰り返して、内容の精度を上げていきます。

③ 印刷フェーズ(3か月目:下版・印刷・納品)

デザインが完全に確定(校了)し、いよいよ工場で印刷をかける最終期間です。

色校正実際の紙に印刷したときの色味が、パソコンの画面上で見ていたものとズレていないかを確認します。特に会社のロゴマークや商品の色が正しく出ているかは重要です。
下版(げはん)・印刷・加工       すべての確認がOK(校了)になったら、印刷工場へデータを引き渡し、印刷・製本加工を行います。工場での印刷・製本期間として、最低でも1週間〜10日ほどかかります。
納品ご指定のオフィスやイベント会場へ、完成したパンフレットが段ボールに梱包されて届きます。

このように、パンフレット制作の流れには多くのステップがあります。特に、社内での原稿チェックや上司の決裁待ちといった「確認期間」が延びてしまうと、全体の納期が後ろ倒しになり、イベント当日にパンフレットが間に合わない…というトラブルに繋がりかねません。スケジュールには、常に「心のゆとり」を持てる1週間ほどのバッファーを組み込んでおくことが、プロジェクトを穏やかに進めるための防衛策です。

ミニ解説 : 「色校正」とは?

デザインが確定した後、実際の紙に印刷したときの色味を事前に確認する大切な工程です。パソコンの画面(RGB:光の三原色)と、実際の印刷(CMYK:色・インクの四原色)では、色を表現する仕組みが全く異なります。この「画面と紙のギャップ」を事前にチェックし、仕上がりのズレを防ぐために「色校正」という工程が必要になります。色校正には、予算や目的に合わせて主に3つの種類があります。

 

【簡易校正】

専用のインクジェットプリンターで、実際の印刷に近い色味を表現する最も手軽な方法です。本物の紙やインクとは異なりますが、費用が安くスケジュールも短縮できるため、一般的なパンフレット制作で最も広く使われています。

 

【本紙校正】

実際の印刷で使う「本番の紙」と「色校正用の機械」を使って印刷する方法です。インクや紙の質感による色の沈み具合などを正確に確認できるため、コーポレートカラーや商品の色味をこだわりたい場合におすすめです。

 

【本機本紙校正】

本番とまったく同じ「紙」「インク」「印刷機(本機)」を使い、量産と完全に同じ条件で数部だけ印刷する方法です。最も費用と期間がかかりますが、写真の細かなグラデーションや、色の再現性に一切妥協したくないハイクオリティなパンフレットを作る際の実質的な最高峰の確認手段です。

2. 構成案と台割の作り方。読み手に伝わるストーリー設計

パンフレットの制作費用やスケジュールが見えてきたら、次は中身の「設計図」を作ります。ここで知っておきたい専門用語が、「台割(だいわり)」です。台割とは、ひと言で言うと「パンフレットのどのページに、どの情報を配置するかをまとめた見取り図」のことです。ここでは、最も定番である「8ページの会社案内パンフレット」を例に、読み手の心を動かすストーリー設計の手順を解説します。

会社案内パンフレット(8ページ)の構成例

■ 1ページ(表紙):第一印象を決めるビジュアル

会社の「顔」とも言える表紙は、パッと見て「何の会社か」「どんな世界観か」を直感的に伝えることが重要になります。 文字情報をあえて詰め込まず、会社のロゴマークやキャッチコピー、象徴的な写真やイラストを大きく配置し、思わず「中をめくってみたくなる」ワクワク感を演出します。

■ 2〜3ページ(見開き):理念やメッセージ

表紙をめくって最初に飛び込んでくるこの特等席には、社長の挨拶や、企業理念、社会に対する想いを掲載します。読み手に対して「私たちはこんな価値を大切にしている会社です」という信頼感を与える土台を作ります。

■ 4〜5ページ(見開き):事業紹介・サービス内容

パンフレットのメインとなるページです。ここでは、自社が提供している製品やサービスを、写真や図解を交えてわかりやすく解説します。「他社と何が違うのか(独自の強み)」などが際立つように、情報を整理して掲載します。見開きで収まらない場合には、ページ数を増やして、情報量をしっかり確保することもあります。

■ 6〜7ページ(見開き):会社概要・実績・働く環境

創業年数、資本金、沿革、主要取引先といった客観的なデータや数字、事例を見せることで、安心感を持ってもらえる「会社概要」をまとめます。採用パンフレットであれば、ここで「働く社員の一日」や「数字で見る福利厚生」などを掲載し、より具体的なリアリティを届けます。

■ 8ページ(裏表紙):お問い合わせ・アクセスマップ

パンフレットを読み終わった後の「次の行動」へ迷わず導くために、本社の住所、電話番号、メールアドレス、WebサイトのURLやQRコード、会社周辺マップなどを配置します。ここが不親切だと、せっかく中身を気に入ってくれた人の問い合わせに繋がらなくなってしまうため、すっきりと見やすいデザインに仕上げることが大切です。

このように、台割を使って「ストーリーの骨組み」を最初にカチッと決めておくことで、原稿の用意のしやすさが劇的にアップします。また、制作会社との間でも「このページにはこの要素が入る」という共通認識ができるため、デザインに入ってからの「載せる場所が足りない!」というズレを未然に防ぐことができます。

ミニ解説 : 中綴じ冊子のページ数は「4の倍数」?

紙のパンフレットは、印刷会社で大きな1枚の用紙に複数のページをまとめて両面印刷し、それを折り畳んで裁断(製本)するという手順を踏んで作られます。

 

パンフレットでよく使われる中綴じ(ホチキスでページを留める製本方法)などの場合には、この「紙の取り方」の仕組み上、1枚の大きな用紙から無駄なくページを切り出すために、ページ数が「4ページ、8ページ、12ページ、16ページ」といったように、基本的に「4の倍数」で増減するルールになっています。

 

このように、製本の仕様によっては、「1ページだけ増やしたい」ということが難しい場合もあるので、制作の途中でページを追加して情報を増やしたい場面が出てきた場合には、できるだけ早めにデザイン会社に相談するようにしましょう。

3. プロの視点を取り入れる!デザイナーとの協力体制の築き方

初めてパンフレットの担当になった方が、デザインの専門知識をすべて身につける必要はありません。大切なのは、担当者さま自身の頭の中にある「想い」や「会社の魅力」を、プロのデザイナーに正しくパスを出し、頼れるチームとして協力体制を築くことです。

プロのデザイナーの力を120%引き出し、納得のパンフレットを作るための3つのポイントをご紹介します。

ポイント1:「好きなデザイン」ではなく「ターゲットに届くデザイン」を共有する

デザイナーにデザインの好みを伝える際、よくやってしまいがちなのが、担当者さま自身の主観だけで「赤色が好き」「スタイリッシュにしたい」と伝えてしまうことです。しかし、パンフレットを読んで動かしたいのは、社内の人間ではなく「お客様」や「求職者」ですよね。 デザイナーへ指示を出すときは、以下のように「ターゲットの視点」を主軸にして対話をするのが正解です。

良い伝え方の例   今回のパンフレットは、『50代の経営者層』に読んでもらいたいので、軽さよりも『誠実さ』や『信頼感』が伝わる『落ち着いたトーン』にしたいです。

『 』 がターゲットやイメージを伝えるキーワードです。このように伝えると、デザイナーは、要望に合わせて最適な色使いやフォント、レイアウトを提案してくれます。

ポイント2:参考になる「ベンチマーク(見本)」を一緒に眺める

言葉だけで「おしゃれ」「親しみやすい」と伝えても、人によってイメージする形はバラバラです。打ち合わせの段階で、インターネットで見つけた他社のパンフレットの画像や、実際に手元にあるお気に入りの冊子をいくつかデザイナーに見せながら、「このパンフレットの、この文字の読みやすさが好きです」「この写真の使い方がイメージに近いです」 と具体的にイメージを見せながら伝えてみましょう。視覚的な見本を1枚共有するだけで、デザインの方向性のズレは、格段に少なくなります。

ポイント3:修正の指示は「具体的」に、かつ「理由」を添えて伝える

あがってきたデザインをチェック(校正)する際、デザイナーへのフィードバックはできるだけ具体的に行うことが、手戻りを減らすコツです。 単に「ここをちょっと直して」と言うのではなく、「どこを」「どう変えたいか」「なぜそうするのか」 の3つをセットで伝えます。

良い修正指示の例    4ページのこの商品写真は、『カタログとして一番売り出したい主力商品なので』(理由)、他の写真よりも『2倍くらい大きく』配置して、『目立たせる』ように調整してください。

このように修正指示が明確だと、デザイナーも「それなら、隣の文章を少し削って、写真が映えるような余白を作りましょう!」と、プロならではのプラスアルファの提案を返しやすくなります。

もちろん、「どう修正を伝えたらいいかわからないけど、何か違う…」という場合には、その気持ちを正直に伝えましょう。そうすると、寄り添ってくれるデザイン会社であれば、その違和感の理由を一緒に探して、改善案の提案をしてくれるはずです!

+α:デザイン迷子センター流:読者の記憶に深く印象を残すアプローチ

最後に、私たち「デザイン迷子センター」がグラフィックデザインの領域で最も大切にしている、パンフレットを劇的に美しく、読みやすくするための秘訣をお話しさせてください。

初めてパンフレットの制作を任された担当者さまほど、限られた紙の上のスペースを見て、「せっかくお金を出して作るんだから、我が社の強みも、商品の詳細も、社長の想いも、全部ぎゅうぎゅうに詰め込みたい!」と考えてしまいがちです。しかし、文字や写真で隙間なく埋め尽くされたパンフレットを受け取った読み手は、一体どう感じるでしょうか。ページを開いた瞬間に情報量に圧倒されてしまい、目が疲れ、どこを読めばいいのかわからなくなり、結局はそっと閉じられてしまう…という悲しい結果になりかねません。

私たちが推奨する、最後まで心地よく読ませるためのデザインの魔法。それは、あえて何も置かない「美しい余白(空白)」をデザインすることです。

余白とは、決して「デザインの手抜き」でも「無駄なスペース」でもありません。余白を贅沢に、かつ緻密に計算して配置することで、本当に読ませたい重要なキャッチコピーや、見せたい商品の写真が浮かび上がり、自然と読み手の視線を引きつけることができるのです。

紙のパンフレットには、Webサイトのようにスクロールすれば無限に情報を足せる自由さはありません。だからこそ、「何を載せるか」と同じくらい、「何を載せないか(どこに贅沢な余白を作るか)」 という引き算の視点が、冊子全体の品格と読みやすさを格段にアップさせます。

まとめ:あなたの会社の「らしさ」を、未来の仲間へ届けるために

パンフレット制作は、全体の流れ(工程)を理解し、デザイナーと「ターゲットの視点」を共有しながら一歩ずつ進めていけば、決して恐れる必要はありません。

「台割の作り方が自社に合っているかわからない」「掲載すべき情報の取捨選択が難しい」。

そんなときは、ぜひ私たち「デザイン迷子センター」を頼ってください。

グラフィックデザインの専門知識がなくても全く問題ありません。あなたの会社の想いを丁寧に汲み取り、手に取った人がファンになるような最高のパンフレットを、隣に寄り添うコンシェルジュとして一緒に作り上げてまいります。


デザイン迷子センターのご紹介

「デザインのことが全然わからない」「何から手を付ければいいか教えて欲しい」。そんな担当者さまに寄り添い、一歩踏み出すためのサポートをするのが「デザイン迷子センター」です。


私たちは、単に「作る」だけではなく、制作の背景にある「目的」や「ゴール」を大切にしています。

創業から約20年、全国700社以上のお客さまのお手伝いをしてきた豊富な実績と経験で、“迷子さん” の不安を「安心」に変える、一番の道しるべになります。

 

ご予算に応じたご提案や、優先順位の整理などについてもご相談に乗れますので、お気軽にご相談ください。

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